No.192 令和2年度 自民党・新政クラブの「重点要望事項」について。

令和2年度 自民党・新政クラブの「重点要望事項」について。

去る9月25日。会派「自民党・新政クラブ」は、大木市長に対して令和2年度予算編成にあたって取り組んでいただきたい事項を要望いたしました。中でも「重点要望事項」は以下のとおりです。

  1. 企業誘致を推進、ロボット産業を本市の新産業に。

    • 大和市の事業所数と従業員数は平成8年をピークに減少傾向にあります。平成30年度決算における法人市民税は前年度並の20億円弱で、大口法人1社の特定資産の評価益が寄与しました。本市の活性化に企業誘致は欠かせません。
    • 本市では平成30年4月に企業活動振興条例を施行し、市内企業の操業継続や企業誘致に本腰を入れ始めました。三機工業の事業所建て替えや、富士通コネクテッドテクノロジーズの新規立地を認定しましたが、今後もこの条例を積極的に活用し、企業誘致を進めるように求めます。
    • 市内にはロボット関連産業に参画できる高い技術を持つ企業が複数あり、本市は平成26年3月、「さがみロボット産業特区」に加入しました。その利点を十分に活かして、「大和ロボット共同研究協議会」とも連携を深めつつ、オリジナルのロボット産業を「新しい産業」として積極的に推進するように要望します。
  2. 地域経済を活性化し、自主財源の拡大を。

    • 本市では、扶助費の増加などを背景に自主財源の比率が低下傾向にあります。平成30年度は対前年度比0.6ポイント低下の57.6%でした。平成9年度の80.1%と比べるとまだ低い状態です。行政の自主性、安定性を高めるためには自主財源の拡大が必要です。平成25年施行の商業振興条例を活かしつつ地域経済のさらなる活性化を求めます。商工会議所との一層の連携も要望します。
  3. 子供を産み、育てやすい環境を整備。

    • 本市の合計特殊出生率は平成17年度の1.13を底として上昇し、平成25年には全国水準の1.41まで回復しました。一方、30歳代を中心とした世代の転出超過も目立ちます。平成28年以降4年連続で実現している「待機児度ゼロ」の継続をはじめ、子育て環境を整備し、結婚から出産、子育てが楽しくなる施策を充実するよう要請します。
  4. 「教育立市」で人づくり。

    • 文部科学省が実施する「全国学力・学習状況調査」の結果によると、本市の小中学生の平均正答率は全国平均に近づいているものの、まだ若干下回っています。目下のところ、学力向上は本市の教育における最重要課題です。家庭学習の定着をはかり「放課後寺子屋やまと」の参加者を増やすなどして学力の底上げをさらに推進するよう要請します。
  5. 大災害時代に備え防災機能を強化。

    • 我が国では近年、大災害が相次いでいます。令和元年は、九州北部における豪雨や台風15号が大きな被害をもたらしました。もはや、災害列島の様相を呈しています。市民の生命・財産を預かる地方自治体として、地震をはじめとした災害対策は大変重要です。30年以内に70%の確立で発生すると指摘される首都直下地震への備えを万全としつつ、ゲリラ豪雨、台風などにも耐えられるような防災機能のさらなる強化を求めます。「想定外」という死角をなくすべく、万全の対策を要望します。
  6. 県央地域の「雄」として周辺市との広域連携を強化。

    • 平成26年の地方自治法の改正に伴い、国家間の条約のような新たな広域連携の仕組みである「連携協約制度」が創設され、全国的に広域連携の取り組みが広がっています。また、本市に隣接する海老名・座間・綾瀬の3市では消防通信司令業務を共通化するなど広域連携の取り組みを強化しています。県央のリーディング・シティたる本市は今もなお人口が増え続けていますが、令和5年にピークを迎え、その後は緩やかに減少する見通しです。地域社会の形成を持続可能にすべく、業務効率化に寄与する広域連携を推進するよう要請します。
  7. 高齢者のための地域の「居場所づくり」を支援。

    • 本市では、地域住民の居場所となる「ぷらっと」を開設しています。子供や若者、中年、高齢者の「老壮青」が共生し、高齢者がイキイキと暮らせる街づくりを進めていくには、行政主導型の「ぷらっと」だけでなく、地域住民が主導する居場所づくりもあって然るべきです。積極的に支援するように要請します。

その他の「要望事項」。

  • 市立病院の一層の充実と経営の改善。
  • 受動喫煙被害の解消。
  • 交通事故発生件数を減少させ、事故死者「ゼロ」を目指す(交通安全施策)。
  • 厚木基地との防災協力のさらなる強化(※「協定」の締結)。
  • 市街化調整区域の見直し。
  • 道路整備の促進(※狭隘道路の拡幅、歩道の整備)。
  • 世界に通用する日本人の育成。