大和市議会は、現在すべての会議を基本的に平日の日中行っています。私は、より「開かれた議会」とするために、夜間や土日に議会を開会できないだろうか?とずっと考えてまいりました。また、夜間や土日に議会を開会すれば、サラリーマンの方にも議会議員となる道が開かれ、より多くの方々が議会に参加できるのではないかとも考えてまいりました。
大和市議会は、本会議をインターネットでライブ・録画配信しています。現在、人々の暮らしは大変多様化しており、平日も残業などで帰宅時間が遅くなる方も少なくありませんし、土日に必ずお休みと決まっている人ばかりでもありません。平日が定休日の方もおられると思います。
したがって、夜間議会といっても、よほど遅い時間に開会しなければ、仕事帰りの方の傍聴を期待できないかもしれませんし、そもそも仕事でお疲れの方が、その後議会にお寄りいただくと考えるのが現実的かといった問題もあります。また、土日といっても必ずしも皆さんお休みとは限らないので、やはり同様に問題があります。
それで、インターネット、特に録画であれば、ご都合の良い時間にご覧になれるわけで、多様な現代人の生活には、夜間議会や、土日議会よりもインターネットでの配信を充実させた方がより現実的と考えるようになりました。
また、夜間や土日を中心に議会を開けば、サラリーマンの方にも議会議員となる道が開かれ、より多様な人材が議会で活躍できると思ったことについても、実際に自分で議員をしてみて、議員の仕事は会議がある時だけでない。
むしろ、365日明確な休みもなく続くものだということを実感し、夜間や土日議会になっても、即サラリーマンの方が議会議員として活動する道に直結するわけではないということもわかりました。それに対して、夜間や土日に議会を開くと職員の残業や休日出勤になってしまい、人件費など多くの経費の増加も考えられます。
以上の理由から、夜間議会や土日議会は現実的ではないのではと考え始めました。ところが、今でも時々、夜間議会や土日議会を望む声があります。それで、全国あちこち調べてみましたら、大阪府大東市が夜間議会や日曜議会を実施しており、しかもそれを10年以上も継続していたのです。
実は、夜間議会や土日議会を始めたものの、いろいろな課題があり現在中止している自治体議会も少なくありません。その中で大東市議会はなぜ継続できているのか。大変関心があり、実際に見てまいりました。
大阪府大東市議会の取組み。
大東市議会もインターネットでの中継を行っています。しかし、大東市議会の考えは、「それはそれ、これはこれ」なんだそうです。いくら、インターネットで見れても、実際に「現場」で見るのとは違う。たしかにそうだと思います。また、「やってみて、だめならやめたらいい」ぐらいの気持ちでやっているともおっしゃっていました。
たしかに、「やる前」からあれこれ考え過ぎると出来るものでも出来なくなってしまいます。このような思い切った考えは大変参考になりました。
夜間議会、日曜議会といってもすべての会議をそうしているわけではありません。夜間議会は毎年基本的に9月の定例会に実施し、「一般質問(議員が市政全般について市長の考えを質すもの。大和市議会では現在3日間実施。)」のうち、一日を割当ています。
また、日曜議会は、毎年基本的に3月定例会に実施し「代表質問(各会派の代表が市長の施政方針について質問する。※大和市議会では現在行われていない。)」を行っています。議会に関心を持って来ていただけるように、会議が始まる前に「議場」で各種専門家などによる「議場講演会」や「議場コンサート」などを開催していたことも大変興味深く思いました。
大和市議会も市民の皆様に議会に足を運んでいただけるような工夫をもっと積極的に行うべきだと思います。今年は議会基本条例が施行され、議会基本条例第8条は議会の会議と情報の公開を規定しています。議会を市民の皆様方の「もの」にするためにも「公開性」と「情報の積極的提供」は大変重要です。
今後、夜間議会や土日議会についても更に考えていきたいと思いますので、市民の皆様の忌憚のないご意見を宜しくお願いします。