新年度の事業がスタートしました。
市議会は、去る2月15日(金)から3月13日(水)まで定例会を開催し、平成31年度予算を慎重審議し賛成多数で可決しました。その内の幾つかをご紹介します。
★ 教育
- 市立中学1年生の全教室にプロジェクターを整備
- 大和市特別支援教育センターの運営を開始
- 市立小・中学校の教室にインターホンを設置
- 健康都市大学で生涯学習を推進
★ 子ども・子育て
- ボール遊びもできる公園を整備
- 民間保育所等の新設を支援
- 病児保育の定員を拡大
★ 安全安心な地域社会を目指して
- 大和駅周辺の防犯対策を強化
- 認知症施策。GPS 付きシューズの利用促進
- 振り込め詐欺対策(電話機などの購入費補助)
- 青色防犯パトロール車両の白黒塗装
- コミュニティバスの利便性を向上
- 「おひとり様」などの終活支援
★ 地域経済の活性化
- 展示会などへの出展費を補助
- 地域ブランド開発費の補助
「意見書」について。
市議会では、市側(行政執行部)から提案された議案や予算・決算を審議して決定しています。
また、各議員には市政全般にわたって「本会議」で市長に対して質す機会もあります(一般質問)。当然、議会での議論は活発に行われるべきであり、議員の発言権は最大限に尊重され保障されなければなりません。しかし、その発言内容はどんなことでも良いのかといえば、真実と異なることや誹謗中傷は当然のことですが、地方自治の主旨からしても一定の制限があると思います。日本国憲法93条ではそれを「地方自治の本旨」ということばで表現しています。「地方自治の本旨」とは一般的に「団体自治」と「住民自治」であると理解されており、ようは、「地域のことは地域の住民が自分たちで決めていく」ということです。別の言い方をすれば、大和市には大和市のことだけが国の主権から「分権」されているということです。地方自治法99条には「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる」と規定しています。この「意見書」の提出について、大和市議会では近年議論が交わされています。この条文を普通に読めば、また憲法93が規定する「地方自治の本旨」に照らして考えてみれば、ここで提出「できる」「意見書」とは、当該地方公共団体つまり「大和市」が直接関係する「公益」に関する「意見書」のことであると思います。また、そう考えるのが素直な条文の解釈であると思います。ところが大和市議会では、以前から純然たる国政に係るようなものでも「大和市も日本の一部なのだから」といった具合に「意見書」を提出してきました。さながら、「ミニ国会」のような議論が延々と行われてきたのです。もちろん、市議会議員も「政治家」でありますから、純然たる国政の問題でも政治家として意見を持ち、発言することも必要かもしれません。ただ、それを市民の税金で運営されている市議会で行うべきかということです。むしろ、市議会では大和市のこと、大和市民に直結する重要課題の審議に時間をかけるべきではないでしょうか。大和市議会は「議会改革」の一貫として、これまで「なんでもあり」だった「意見書」についても見直しを行い、本来の法の主旨にあった形に「改善」していこうとしています。この「改善」の動きに否定的な意見の方もおられますが、地方議会は「地方自治の本旨」に基づいて運営されているものであり、「地方自治の本旨」と法律の規定により一定の制限があることはむしろ当然です。市議会の「権限外」の議論に時間を費やすのではなく、本来市議会が議論を尽すべき課題の審議により多くの時間をかけるべきだと思います。中村一夫は、今年度も「議会改革」をさらに推進し、「市民のための市議会」となるよう頑張ってまいります。