昨年、私が議員提出議案として成立させた「大和市商業振興条例」が施行されてから半年が過ぎました。今、大和市で何がどのように変わり始めているか。以下にいくつかをご紹介します。
条例の「目的」
どの条例もそうですが、「目的」があります。「大和市商業振興条例」は「商業振興条例」という名称ですが、「商業振興」自体を目的としているのではなく、「市民生活の向上と社会の持続的な発展に寄与する」ことを「目的」としています(条例1条)。「商業基盤の強化」と「地域社会の活性化」はそのための手段の一つであり、「目的」達成のために「市、地域経済団体、商店会、商業者等、市民」の役割分担について規定しています(条例1条)。
市と市長の役割。
条例3条1項は「市」が「商業の振興に関する施策を総合的に推進する」と規定しました。つまり、「商業振興推進」の「総合的」な「役割」を「市」に課したのです。また、「市長」に対しては、「商業振興」に関する施策についての「基本的な計画」を策定することを「努力義務」にしました(条例4条1項)。
私はかねてより「計画的」な「商業振興」の必要性を訴え続けてまいりましたが、行政の対応は極めて消極的なものでした。今回、条例において「基本計画」の策定を市長の「努力義務」としたため、今年度「商業戦略計画」という名の「基本計画」を策定することとなり、現在計画策定に向けて動き出しています。
これは「条例」に「市長」の「努力義務」を明記したからであり、議会が自ら「政策条例」を作ることの重要性を改めて実感しています。
先日、担当課から「(仮)大和市商業戦略計画」の進捗状況についての説明を受けました。市としては、できるだけ多くの方々の意見を「計画」に反映するべく、「アンケート」を実施したとのこと。そのアンケート結果の説明もありましたが、いろいろ課題が見えてきた「アンケート」結果であったと思います。
今後さらに種々の意見等を聞き、それらをふまえて「計画」を策定して行くということです。私も様々な意見を言わしていただきました。今後とも「実効性」の高い「計画」となるように、進展を見つつ対応してまいります。いずれにしても、今まで計画すらなかった大和市の「商業振興」対して、まず市が責任をもって「推進」して行くという方向性が明文化され、今後は「計画的」に実施して行こうということになったのは、大和市の経済政策上の一大「転換点」だと思っています。
地域経済他団体の役割。
商工会議所などの「地域経済団体」の役割については「商業者等の商業活動に対する支援を行うとともに、市、商店会及び市民と協力して商業振興のための事業の実施に努めるものとする」と規定しました(条例5条)。商工会議所が行う事業としての「イベント」で最大のものは毎年秋に行われる「大和産業フェア」です。
毎年数万人が訪れるイベントですが、来場者に地域商店街を回遊していただき、地域商業の振興につなげて行こうといった視点ではこれまであまり考えられて来ませんでした。今年は「商業振興条例」が施行されたこともあり、「イベントのためのイベント」にしないようにいろいろ仕掛けて行こうということになりました。
結果として、今商店街活性化の「ツール」として注目されている「街ゼミ」と「ちょい呑み」とコラボさせようということになりました。今年の「産業フェア」にあわせて、大和駅近くで「街ゼミ」を開催します。それと、大和駅近くと南林間駅近くの「ちょい呑み」に参加して下さっている幾つかの店舗のご協力で、「産業フェア」の両日何らかの「特典付き」での利用が可能になりました。
「産業フェア」のためだけの「イベント」が大和駅周辺のさらには南林間駅周辺までの広がりをみせ始めています。産業フェアが地域経済(商業)振興のために行う「イベント」である以上、「人がいっぱい来ました=成功」ではないと思います。「イベント」を行ったために地域商業が「活性化」したという「結果」がなければなりません。
また「イベント」の時だけの「一過性」のものにしないための工夫も必要です。「産業フェア」で多くの人に集まっていただき、「街ゼミ」「ちょい呑み」で地域の店舗を知ってもらい、その後も地域のお店をご利用いただく。こうして行けば持続的な「商業振興」につながって行くと思います。
さらなる「地域経済活性化」に向けて。
商業振興条例が施行されて半年。まだまだこれからですが、「確実」に成果は現れてきています。これからも、さらに地域「商業」が活性化するように頑張ってまいります。
また、私の政策は「地域経済活性化」を目指していますから「商業」分野で終わらせるつもりはありません。その他の経済分野でも必要であればまた「議員提出」で「条例」を作り、さらなる「地域経済活性化」を目指してまいります。今後ともご意見等を宜しくお願いします。