No.291 令和6年能登半島地震

令和6年1月1日16時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震が発生しました。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心より御見舞いを申し上げます。大和市では、1月2日に災害時相互応援協定に基づき、富山県高岡市に飲料水、食料、毛布、携帯トイレ、紙おむつなどの災害救援物資を輸送いたしました。また、1月4日には、市役所本庁舎、シリウス、ポラリスなど市内12カ所に募金箱を設置いたしました。さらに、1月9日の朝には緊急消防援助隊の神奈川大隊として、大和市消防本部から第1次派遣隊2隊(7名)が石川県輪島市に出動しています。

〇令和6年消防出初式を開催

令和6年1月7日、引地台公園において「消防出初式」を開催しました。今年は、大和市消防発足60周年となる記念の出初式でした。現在、大和市消防本部には、238人の職員が勤務しており、消防車など38台の車両を所有しています。施設としては、消防本部のほか、1署、2分署、2出張所を配置しており、「災害に備える」を組織目標に掲げ、日々市民の「安全・安心」の確保に取り組んでいます。

加えて、大和市には12分団5班、定数250人で消防団が組織されています。消防団員は自分の仕事を持ちながら、「いざ」というときために訓練を重ねています。私も消防団の団員です。大和市消防団では、団員を募集しています。18歳以上で市内在住、在勤の方が対象です。入団をご希望の方は、大和市消防本部警防課(260-5776)までお問い合わせ下さい。

〇地域の防災力に不可欠な消防団・自主防災組織

かつて、「消防団不要論」というものがありました。市町村による常備消防化が進む中、「前近代的」な消防団はもはや必要ないのではないかといった意見です。しかし、阪神・淡路大震災(平成7年)での消防団の活躍により、そのような雰囲気は一変しました。地域の実情に通じた消防団による救助率は高く、改めて地域防災力の「中核」としての消防団の重要性が認識されました。市町村による常備消防である消防本部はすべての市町村に設置されているわけではありませんが、消防団はすべての市町村に設置されています。

とはいうものの、消防団も変革の時を迎えています。昭和29年には200万人を超えていた消防団員は、令和3年4月1日現在約80万人にまで減少してきています。このような「なり手不足」に加えて、消防団員の高齢化という問題もあります。加えて、消防団組織そのものの改革も必要であると考えています。私自身消防団員だからこそわかる問題もあります。消防団員として議員として、引き続き地域防災のあり方について積極的に提言してまいります。

「消防団」とともに地域防災の「中核」となっている組織が「自主防災組織(会)」です。「自主防災組織」は、主に自治会単位で組織される任意団体であり、平時にあっては防災訓練などを実施し、災害時には、初期消火や救出、救護、給食、給水などを行います。市は自主防災組織にスタンドパイプ消火資機材を配備するなどして初期消火力の強化に努めてきました。しかし、スタンドパイプ消火資機材による初期消火については検討しなければならないことも多くあると考えています。昨年12月定例会の私の一般質問でも取り上げましたので、よろしければ市議会のホームページから録画をご覧下さい。自主防災組織にも多くの課題がありますが、中でも消防団と同じく「高齢化」の問題は深刻です。防災は「人任せ」にはできません。是非とも若い世代、現役世代の積極的な取り組み、参加をお願いします。

〇実際的な防災訓練の実施

「いざ」というときのためには日頃の防災訓練が重要です。しかし、防災訓練は実施すれば良いというものではありません。常に実際の災害を念頭に入れて、「いざ」というときに役立つものにしていかなければなりません。今年は防災訓練の内容についても見直してみる年としたいです。前述しましたが、スタンドパイプ消火資機材を使った訓練については昨年12月定例会の一般質問で見直しを求め、消防長も見直しについて言及しました。今後とも、「いざ」というときに市民の生命を守れるような訓練の実施を提案してまいります。