6月27日(木)に大和市議会6月定例会が閉会しました。市長提出の議案は補正予算を含めて全て可決成立しました。また、自民党・新政クラブから提案した議案、基地対策特別委員会を基地政策特別委員会に変更する議案も、賛成多数で可決成立しました。
〇基地政策特別委員会
大和市議会には、以前から基地対策特別委員会がありました。いうまでもなく、厚木基地に対する「対策」委員会です。私が子どもの頃は、厚木基地でNLP、FCLPという空母艦載機の発着陸訓練が行われていて、その爆音はすさまじいものでした。その後、先人のご努力が実り、NLPやFCLPは基本、硫黄島で実施されることとなり、騒音問題は軽減されてきました。しかし、横須賀港を母港とする米空母が横須賀に帰港すると、艦載機は厚木基地に飛来してくることから、航空機騒音の問題は、依然として大きな課題となっていました。この問題を根本的に解決するために、地元選出(当時)の甘利明衆議院議員のご尽力もあって、平成30年3月30日にすべての空母艦載機が山口県の岩国飛行場に移駐が完了しました。岩国飛行場への空母艦載機部隊の移駐に伴い、本市における航空機騒音の問題は著しく改善されました。もちろん、空母艦載機は移駐したといっても、依然として「基地」そのものは本市に存在しており、高度制限などによる土地利用の制限や、航空機の安全運航や(軽減されとはいえ)航空機騒音の問題もあります。したがって、引き続き、市民のために基地対策を行っていくということに変わりはありませんが、一方では、大規模災害に備えて基地との一層の連携協力関係を構築しておくことも重要になってきています。同じ厚木基地が所在している綾瀬市は、基地対策特別委員会を基地政策特別委員会に、また、行政組織としての、基地対策課も基地政策課として、従来の「対策」一辺倒の姿勢から政策的な議論もできる体制に発展させています。本市としても、これまでの「対策」というか「反対」のための特別委員会から、政策的な課題についても協議できるように、基地政策特別委員会に変更しようという考えは以前からありました。神奈川県議会において、本市選出の藤代ゆうや県議会議員が基地の活用について一般質問し、黒岩知事が前向きな答弁をしたこともあって、自民党・新政クラブから、未来を見据えた提案として、基地対策特別委員会を基地政策特別委員会に変更をする提案を行いました。この件については、複数回にわたって議会運営委員会で協議を重ねて、6月19日の議会運営委員会で、本会議に提案することが可決され、6月27日の本会議で可決成立しました。市民のために、引き続き基地の安全な運用や騒音対策、また基地が存在することに起因する諸問題への対策を行っていくことはいうまでもないことですが、今後は、政策的な基地との協力関係についても議論していくことができるようになり、本市の発展はもとより、災害時の安心につながっていくものと確信しています。
〇私道の舗装について
本市に散在している「私道」の中には、所有権こそ「私」というものの、実際には、地域の方々が普通に「道」として利用しているものがあります。そういった、「私道」は、「私有財産」であることを理由に市は舗装を行っていません。交通量の多い「道」の中には「オフロード」のような状態になっているものもあり、近隣の住民の方々から「苦情」が寄せられていました。「私有財産」とはいうものの、公道から公道につながる道は、一般の通行を認めないわけにはいかないことになっています。つまり、所有権が個人にあったとしても、事実上は「公道」なのです。であれば、「公」の道として市が舗装工事等を行い、管理するべきではないでしょうか。実際、お隣の藤沢市では、一定の要件を満たした「私道」は市が舗装を行っています、今回、一般質問でその点をお聞きしました(実際には、私が監査委員で一般質問を行わないために、同会派の赤嶺議員に聞いていただきました)。市側の答弁は「検討していく」というものでしたが、「要件」の整理も含めて、地域の方々の利益となるように前向きな検討・実施を期待しています。