令和8年3月16日「一般質問」を行いました。詳細は、市議会ホームページから録画がご覧になれます。お手持ちのスマホやタブレットからもご視聴できますのでお試し下さい。ご不明な点やご意見等ありましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。以下に大項目2『責任ある「市民参加」推進するための「協働事業」の在り方について』をご報告します。
本市は、厳しい財政難であり、昨年9月定例会に上程された令和6年度一般会計決算は、本市の歴史上、初めて経常収支比率が100%を超えてしまいました。私としても、これを深刻に受け止めています。昨年9月定例会の一般会計決算については認定としましたが、極めて異例なこととして附帯決議をつけさせていただきました。附帯決議は、市に対して、抜本的かつ効果的な財政健全化を行うことを強く求めています。今回提案された令和8年度予算は、決議の趣旨をよく御理解いただき、かなり頑張っていただけたと一定の評価をしております。市の事業全体にわたって見直していただき、かなり予算を縮減できました。ただ、気になっているのは最近よく「身の丈に合った行政サービス」いった言葉が多用されていることです。この「身の丈に合った」というのはどういう意味でしょうか。もしそれが「財政規模に合った」というだけの意味ならば、お金がなければやらないということになってしまいます。お金がないからやらないというだけなら、そこに政治の意味はありません。お金がなくても、どうすれば市民の願いやニーズに応えられるかを考えることが政治の存在意義だと思っています。本市も、かつて今と同じようにお金がなかった時期がありました。そのような中でいかに市民のニーズに応えていけるかが検討され、新しい公共という概念が提唱されました。すなわち地方自治の本旨に照らしたとき、必ずしも地域の公共は行政だけが担うものではない、市民やNPOなどの市民団体、さらには、事業者も含めて、広く地域に関わる者が協力して地域の公共を支えていこうという考えです。それを一つの形にしたのが平成14年7月1日に施行された新しい公共を創造する市民活動推進条例です。この条例の大きな特徴は市民が考えた素案を基本に策定されたということで、私も条例素案を検討する大和市市民活動に関する協働ルール検討会議のメンバーとして条例素案策定に関わらせていただきました。この会議は、平成13年1月30日の第1回会議から同年12月20日の第8回会議まで計8回の会議と多くの部会を開催し、条例素案をまとめました。この会議録は今でも市のホームページで見ることができますので、ぜひ御覧いただきたいと思います。同条例には、新しい公共という新たな公共の理念や市民活動、協働事業、さらには、協働事業の提案制度といった理念を実現するための仕組みが盛り込まれています。この条例に基づき、地域の公共が単に行政から一方的に提供されるものではなく、地域の様々な担い手によって提供もされ、また、同時に享受されるものであるということが明示されました。条例に基づき、協働推進会議が設置され、私も協働推進会議の委員を務めました。当時の協働推進会議は、市民や行政からの協働事業提案を公開のプレゼンテーションを経て審査し、協働事業として採用するかどうかを市長に提案するという役割を担っており、特に市民から提案された多くの事業が協働事業として採用されてきました。新しい公共のこの条例は当然今も有効な条例であり、現在も協働事業は行われています。質問します。現在進行中の協働事業について伺います。以前は、市民提案の協働事業のほうが多かったのですが、現在はどのようになっていますでしょうか。行政提案型協働事業の現状についてお聞きします。この条例が施行された平成14年から数年は協働事業にもかなり力を入れてきたと思うのですが、いつしか、以前ほどの熱量で取組まれなくなってきたと感じています。新しい公共も、協働事業も、理念は大変立派なのですが、持続的に拡大していない現状があります。市として課題をどのように整理しているか、お聞かせください。私が感じているのは、当時立派な理念を提唱していましたが、結局のところ、財政難を市民の力で解決しようとしていたところがあったのではないかと思っています。だから、その後、市の財政状況が改善されるに伴い、協働事業や市民参加についての行政の熱量も低下したのでないかと推測しています。そして、あれから二十数年がたち、本市は再び財政難に見舞われています。市民ニーズは増加する一方であり、全てを行政が担っていくことは、事実上、不可能です。したがって、公共の担い手として、様々な市民団体や市民の皆様、さらには、事業者の御協力をいだきながら公共の仕事を進めていくことが今後ますます重要になってくると思います。しかし、ただお金がないときには市民の協力をお願いし、お金に余裕ができたら行政がやるでは御都合主義とのそしりを免れませんし、また、本当の意味での市民参加も、協働事業も定着しないと思います。そこで私は、責任ある市民参加を推進するための協働事業の在り方について提案します。つまり、お金のある、なしにかかわらず、行政が自ら公金を使って行う必要のある公共と、むしろ市民や市民団体、事業者等と協働で行ったほうがより市民のために、地域のためになる公共があるはずです。以前は、市民提案の協働事業が主で、行政提案の協働事業は従といった感がありました。私は、行政が責任を持って市民参加を促していくためにも、今後は行政提案の協働事業についてより検討されるべきと考えています。
そこで質問します。責任ある市民参加を推進するための協働事業の在り方についてお考えを伺います。御答弁をお願いいたします。
【答弁・市民経済・にぎわい創出部長】 2番目、責任ある「市民参加」を推進するための「協働事業」の在り方について御質問がありました。1点目、現在進行中の協働事業について、2点目、最近の行政提案型協働事業につきましては、関連がありますので一括してお答えいたします。市では、市民と事業者及び市がお互いの提案に基づき、協力して行う社会に貢献する事業を協働事業として位置づけており、市民提案型と行政提案型の2種類がございます。令和8年3月現在、進行中の協働事業につきましては9事業ございまして、内訳といたしましては、市民提案型が7事業、行政提案型が2事業になります。最近の行政提案型協働事業といたしましては、現在進行中の事業として、大和市民活動センターの管理運営事業とみんなでつくろう安心のまち事業の2事業がございます。また、令和5年度の行政提案ではスポーツを活用した持続可能な地域コミュニティづくりをNPO団体との協働により実施し、自治会活動の活性化や負担軽減に向け、試行的に取り組んだ結果、自治会とNPO団体とのつながりが生まれ、協働事業が終了した今でも継続的な交流が続いている好事例となっております。さらに、令和8年度では新たな行政提案型協働事業として、廃棄される予定の消防服等を有効活用する小規模アップサイクル事業の協働事業者の募集を行います。3点目、協働事業の課題についてお答えいたします。協働事業の課題といたしましては、新たな協働事業提案が出てこないことに加えて、既存の協働事業における活動団体の担い手の高齢化、後継者不足により、活動の継続が困難になるなどの課題が生じてきております。様々な地域課題の解決に向けて協働事業が増えていくことは大変重要なことであると捉えており、新たな協働事業が創出されるとともに、事業を担う団体の活動が活発になることが喫緊の課題であると認識しております。また、神奈川県内では19市中15市で本市と同様な協働事業提案制度が実施されていますが、新たな提案が出てこないという課題は共通しており、複数の市に聞き取りをしたところ、解決に向けて、本市同様、模索を続けている状況が見受けられます。4点目、責任ある市民参加を推進するための協働事業の在り方についてお答えいたします。新たな協働事業の創出や協働事業者を増やしていくためには、ボランティアの発掘、育成をはじめ、市民活動団体に対する財政的支援や相談体制の充実が必要であることから、市民活動センターとの連携を図りながら、活動しやすい環境づくりに努めているところでございます。具体的には、ボランティアに関する情報を庁内外から集めて、ボランティアを必要とする方とボランティアをしてみたい方のマッチングのほか、市のホームページや公式LINEでの情報提供に加え、商業施設に出向いて出張ボランティア総合案内所を開設するなど、市民活動に関わる人材の発掘、育成に取り組んでおります。市民活動推進補助金では、活動を始めたばかりの団体を対象とする補助金、めばえの補助額を5万円から10万円に増額することにより、財政的支援の充実を図っております。このように、個人のボランティアから仲間を集めて市民活動団体となり、補助金を活用していただきながら、団体としても、事業としても成長を促して、協働事業につなげていく取組を行っているところでございます。一方で、協働事業提案制度では、市民活動団体と市との信頼関係を育むため、公開の場での申請内容のプレゼンテーションや年度ごとの報告会とともに、協定書の締結や振り返りシートの作成など、対話と交流をしながら協働で進める必要があることから、団体側からは、事業の実施以外のこうした手続が少し負担になっているとの御意見をいただくこともございます。また、行政側におきましても、通常の業務に加えて新たに協働事業に取り組むことは、人員的にも、財政的にも難しいとの声も聞こえてくる状況を踏まえた中で、責任ある市民参加を推進するための協働事業の在り方につきましては市といたしましても見直しの必要性を感じており、他市事例なども参考に検討を進めてまいります。
【中村】御答弁ありがとうございます。新しい公共を創造する市民活動推進条例が制定されてから20年以上が経過し、この条例制定の頃を知っている職員も少なくなってきていると思います。御答弁でも、責任ある市民参加を推進するため、協働事業の在り方についての見直しの必要性を感じているということです。ぜひ課題を整理して、行政が責任を持って市民参加を推進し、新しい公共の実現に向けての協働事業の在り方を検討していっていただきたいと思います。