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No.309 全国市議会議長会研究フォーラムin盛岡に出席してきました

10月9日(水)から10月10日(木)の二日間、岩手県盛岡市で開催された、全国市議会議長会主催の研究フォーラムに出席してきました。今回の研究フォーラムは、「主権者教育の新たな展開」いうテーマで行われました。

初日は、研究者、マスコミ関係者、主権者教育をサポートしている一般社団法人の代表者とともに、開催市盛岡市の市議会議長がパネラーとして登壇し、パネルディスカッションが行われました。「主権者教育」は決して学校教育だけで行わるものではありませんが、多くの場合、学校での「政治教育」との関係で議論されてきました。学校で「政治教育」を行う法的根拠は、教育基本法第8条に規定されています。法律的にも学校での政治教育は「尊重しなければならない」ことになっているのですが、同時に「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治活動をしてはならない」(教育基本法第8条第2項)とも規定されていて、政治教育には「政治的中立性」が求められています。「政治教育」の尊重と中立性はともに重要なのですが、とかく、「中立性」が強調されるあまり、長きにわたって学校での「政治教育」は敬遠されがちでした。しかし、民主主義社会を維持し、発展させていくためには、次世代を担う主権者を育てていくための「政治教育」は極めて重要であると認識されるに至り、遅まきながら、昨今「主権者教育」という名称で「政治教育」がすすめられるようになりました。しかし、多くの場合、学校で行われる「主権者教育」は「模擬投票」のような疑似体験や、良くて意見交換といったものに終始しているきらいがあり、今回のパネルディスカッションでも大方そういった「手法」や「方法論」について取り上げられていました。私は、「主権者教育」とは「民主主義の教育」そのものであると考えています。したがって、まずは、「民主主義」とは何たるか、「住民自治」とは何たるかをしっかりと教える必要があると思っています。当然、その過程では、いかにして我々が「民主主義」を勝ち取ってきたかを理解する必要があります。ここが肝心で、「民主主義」がいかに大切かという理解のないままに、いくら民主主義への参加の「方法」を教えても意味がないと思います。今回の研究フォーラムではその辺りの議論が深まらなかったことを残念に感じました。

大和市での「主権者教育」については、以前に一般質問でも取り上げました。

本市域は、明治の自由民権運動が熱心であったという歴史もあり、近代民主主義の歴史について学べる素材があると考えています。お隣の町田市には、「市立」の「自由民権資料館」があります。本市でもそのような施設を設置して、近代民主主義を学べる環境を整備できると思います。また、本市には自治基本条例があり、16歳以上に住民投票権を付与しています。ということは、16歳までに住民投票を行えるような政治教育を行うことが求められているということです。自治基本条例制定から20年がたっているにも関わらず、こういった観点での政治教育を怠ってきました。早急な対策が必要であると思います。

「主権者教育」は本来的な議会の仕事ではないかもしれませんが、生きた「民主主義」を子どもたちに直に見てもらうことは、重要なことだと思います。これからも議会での真摯な議会活動を通じて、それが次の世代への「主権者教育」にもつながればと思っています。

No.308 9月定例会 厚生常任委員会の質疑

今定例会には、令和5年度決算が議案として上程され審査されました。9月4日には、私が所属する厚生常任委員会が開かれ、厚生常任委員会所管の事業について質疑が行なわれました。私の発言の幾つかをご報告します。

【自殺対策事業】

(中村)毎年、新学期開始時に学生の自殺件数が増えると言われている。…以前にも若者の自殺を止めようということで教育委員会との連携を聞いて、すみ分けをして事業を進めていることは理解したが、引き続き連携を取り合って行って欲しい。自殺予防週間のキャンペーンも大変意味があるが、夏休み明けに若い子の自殺が多いことは統計で示されているので、市政PRボードの効果的利用や、この時期に合わせて自殺防止のキャンペーンができないか、教育委員会とも話し合ってもらいたい。

【老人クラブ育成支援事業】

(中村)希望すればだれでも(老人クラブに)入れるのか。

(人生100年推進課長)60歳以上の方が希望すれば入れるが、地域的なエリアがあり、そのエリアの方であれば加入できる。

(中村)基本は誰でも入れるが、住んでいる自治会に老人会がないと入れない。他の(地域)クラブに入れて欲しいと言ったら断られたという人が相談に来た。市が補助を出している団体で入りたい人が入れない。現状はどうなっているのか。

(人生100年推進課長)中には自治会から補助が出ている等の理由で地域外の人は入れないことは課題であると捉えていると聞く。

(中村)人数が減っていて、入りましょうと言っておきながら、入れないのはおかしい。市が一つの事業として立ち上げて補助金も出しているのであれば、入りたい人が入れないのはおかしい。…税金が使われている公的なクラブであるのだから、希望者はだれでも入れるようにして欲しいと要望する。

【孤独死対策】

(中村)孤独死数は把握していないとの答弁があったが、把握はできていないのか。

(人生100年推進課長)市にある数字では困難である。警察に数字はあると思う。

(中村)市内でどれほどの方が、どのような状況で孤独死したかを把握しないと対策も立てられないと思うので、警察等と連携して状況を把握した上で、どうすれば孤独死ゼロを実現できるか検討してもらいたい。

【待機児童ゼロについて、病児保育について】

・本市は待機児童ゼロを継続していると言っているが、その実態について、そして、現実的な施策の必要性について指摘しました。

・本市に病児保育室は三か所あるが、このたび、北部の病児保育室が閉室することになった。その経緯と本市の病児保育事業の問題点を指摘しました。

☆委員会審査の詳細は市議会ホームページに公開します。

〇尾崎咢堂先生没後70年

本年10月6日。「咢堂」、尾崎行雄先生没後70年となります。尾崎咢堂先生は、安政5年、現在の相模原市緑区で誕生され、第一回衆議院議員選挙に初当選されてから、実に連続25回当選され、日本の議会制民主主義発展のために尽くされました。五・一五事件で凶弾に倒れた犬養毅とともに「憲政の神」「議会政治の父」と呼ばれました。私も「議会人」の一人として、尾崎先生の政治活動に敬意を払ってまいりましたが、来る10月6日(日)に先生が晩年を過ごした逗子市において「顕彰講演会」を行います。ご興味のある方は、私までご連絡ください。

〇市政に関してお気づきのことお困りのことがあったらご連絡ください

090-3904-0813

No.307 特別支援級「(仮)大和市モデル」の提案

特別支援級を取り巻く課題
・特別支援級に通級する児童生徒の増加
・支援教員の絶対的不足(数)
・専門性の高い教員の不足(質)
・予算の不足
以上の要因から、支援級に通う子どもたちが十分なケアを受けられないということが常態化している。
→子どもたちが十分な支援を受けられるようにするには、まず「先生」たちへの支援が必要である。
→そのためには、「先生」たちの「困りごと」を迅速に解決できる仕組みが必要である。
→具体的には、「先生」たちが気軽に相談できる体制をつくることである。

そこで、市内の全公立小中学校(小学校18校、中学校9校)の特別支援級を定期的に「専門家」が訪問し、先生たちが気軽に相談きるようにする。
これまでの「巡回相談」は「手厚い」というメリットはあったが、その反面一回目の訪問と「振り返り」がセットであったため、大変時間がかかり、「大袈裟」なものになってしまう。
その分、頻度が低くなってしまう。
また、訪問の要請から実際の訪問まで時間がかかるため、迅速性に欠ける。
加えて、基本的に学校からの「要請」があって初めて実現するので、学校が必要性を認めない場合「巡回訪問」は行なわれない。

「(仮)大和市モデル」は、
1. 学校の要請にかかわりなく、定期的に「専門家」による学校訪問を行う。
学校訪問では、支援級の様子を観察するほか、先生たちからの相談に応じる。
訪問は回数と、「気軽さ」が重要だから、一週間に一回ないしは、10日に一回の周期で行う。
基本的に「アンダンテ」の職員が行えば、予算を抑えられる。
2. 相談内容、対応については記録して共有する。

なお、従来の「巡回訪問」も手厚い支援体制であると思うので継続し、必要に応じて定期訪問と併用する。

*上記「(仮)大和市モデル」を教育長に提案いたしました。

*ゆとりの森ドッグランについて。
ゆとりの森にドッグラン設置して欲しいという強い要望が市民からも寄せられており、一般質問でも取り上げた。

市長からも前向きな答弁が出ており、「やまと市議会だより」の記事を読んだ市民からも「いつできるのか?」という声を多く頂いている。

近隣市(藤沢・海老名)でも実施されているので参考にすると良い。

設置にあたっては、大型犬と小型犬のエリアをわけること。

水道設備は必要。

また、日陰もあった方が良い。

とにかく市民の期待が大きく、かつそれほど多くの予算を必要としない事業である。
スピード感をもって行って欲しい。

*上記内容を市長に申し入れました。