平成30年の活動報告

○岩国飛行場への移駐が完了しました! !

大和市議会基地対策特別委員長として、空母艦載機移駐の最終段階に関わらせていただきましたが、本年3月末に無事移駐が完了しました。厚木基地に飛来する米空母艦載機の爆音は、長い間大和市民にとって大きな苦痛となっていました。これまでも長い間、議会は大和市行政とも協力しながら、国に対して市民の負担軽減を求めてまいりました。以前は、NLPやFCLPといった空母艦載機の着艦訓練も厚木基地で行われていましたが、現在は基本的に硫黄島で行われています。それでも、横須賀港を事実上の母港とする米空母がやって来れば、必ず厚木飛行場に飛来するので、戦闘機の爆音は引き続き大和市民の大きな「悩みの種」でした。この問題を抜本的に解決するべく、空母艦載機部隊そのものに厚木基地から移駐してもらおうと国に対して働きかけてきましたが、この度、ついにその実現をみることができました。岩国飛行場への移駐が完了したことによって、航空機騒音は格段に減少したと思います。とはいうものの、今後も厚木飛行場を米軍がどのように運用していくのかといった問題については、いまだ不確定なこともあります。私は、大和市議会のこれまでの慣例からいえば、いささか「異例」なことではありますが、今年度も引き続き基地対策特別委員長を継続して務めさせていただくことになりました。基地の問題は大変デリケートな部分を含んでおりますが、市行政とも協力しながら取り組んでいます。

○国に対して「要望活動」を行いました! !

私は大和市議会基地対策特別委員長として、大和市基地対策協議会の委員も務めています。大和市基地対策協議会は、大和市長を会長に、議会や市内の多くの団体から代表を出していただいて組織している「オールやまと」の基地対策組織です。今年も市長及び他の役員と共に8月24日(金)に国に対して「要望活動」を行ってまいりました。総務省、外務省、防衛省(市長は、アメリカ大使館も)とまわって、大臣政務官など政府高官に対して「要望書」を手渡し、口頭でも要請してまいりました。航空機の騒音対策と安全な飛行について、また基地周辺の環境整備などに対して、引き続き格段の配慮を求めてまいりました。厚木基地は、我が国の安全保障上大変重重要な基地です。したがって、ただやみくもに反対をするものではありませんが、大和市民の負担の軽減は確実に実現していかなければなりません。国の安全保障と市民の静かで安全な暮らし、どちらも極めて重要です。引き続き、しっかり取り組んでまいります。

○議会基本条例検証委員会について。

市議会は、大和市議会基本条例第22条の規定に基づき、議会基本条例検証委員会を設置しました。平成30年4月20日に第1回会議を開き、その後、議会定例会のある月も含め、月に一度会議を開催してまいりました。私はこれまでも議会基本条例検討協議会副会長、議会改革実行委員会委員長と「議会改革」に関わる委員会に所属してまいりましたが、このたび議会基本条例制定後最初の検証を行うにあたっての初代委員長を拝命し、この会議を主導してまいりました。全22条の検証作業を終えた後、各会派から提案された追加項目の検討を行いました。今回、「一般質問」に関して前々からの懸案事項であった、「一問一答」の採用と、行政側が「反問できること」を大筋で合意することができました。これは、大和市議会の「議会改革」の歴史の中でも大きな出来事でした。大和市議会の「一般質問」は、本会議での一括または分割の質問方式で行われており、本会議として大変「厳粛」に行われていますが、一方で、「形式的」であるとのご批判も多くありました。「一問一答」式は、議論に活気があり、傍聴者にも分かりやすいということで、近年多くの議会で採用されています。大和市議会では、これまでも「一問一答」と行政側の「反問」について検討してまいりましたが、「全会一致」のルールのため、導入が見送られたという経緯があります(「全会一致」の原則は、私が委員長を務めた議会改革実行委員会で「見直す」ことを議決し、議会運営委員会、会派代表者会で「全会一致」を原則としつつも、「決」をとることも「あり得る」ことが確認されています。)。今回、議会基本条例検証委員会設置要項では、全会一致を原則とするものの、十分協議を尽した上での2/3以上の多数による議決を認めました。予想どおり、「一問一答」式の導入と行政側の「反問」については、かなり激しい議論が行われましたが、協議は平行線となり、委員からの提案もあって、委員長として「決」をとることとしました。結果として、1名の委員を除き、ほか全員が賛成を表明し、大筋合意に至ったわけです。今後、この内容を私から議長に報告し、議会運営委員会等で具体的な内容が協議されていくことになります。実現に向けては、まだ多くの協議が必要ですが、大きく一歩前進です。「一般質問」に「一問一答」が導入され、行政側から「反問」もあり、議員がそれに答えていくといった形になれば、議会での議論は市民の皆様にもずっと分かりやすくなると思います。引き続き、一歩一歩頑張ってまいります。

○県道丸子中山茅ヶ崎線道路整備促進協議会について。

県道丸子中山茅ヶ崎線(中原街道)は、市南部を横断する重要な幹線道路です。しかし、その慢性的な渋滞は、地域の人々に多大な影響を及ぼしています。渋滞を避けるため、大型車が生活道路を走行するなどして、交通安全上も大変問題になっています。そこで、地域住民で組織する「県道丸子中山茅ヶ崎線道路整備促進協議会」では、中原街道の道路拡幅を中心とする道路整備を県に訴え続けてきました。県でも国の事業認可をとって、現在、境川を越えた市境から、旧藤沢街道までの約1kmの拡幅工事事業を進めています。工事の完了は平成32年度末ということになっていますが、協議会としては、県に対して事業の一日も早い完成を求めて「要望活動」を行っています。私も市議会代表として、協議会の委員となっていますが、現在は協議会の会長として、事務局を務める市都市施設総務課とも連携しながら、県に対して工事区間の整備促進を訴え続けています。今年も役員の皆様と一緒に11月8日(木)に県への「要望活動」に行ってまいりました。午前中は、県土木事務所東部センターに、午後からは県庁本庁舎を訪問しました。県庁では、副知事に対して知事宛の「要望書」を手渡し、口頭でも質疑・要望を行いました。今回は、事業認可期間の終了が近づいていることも意識して、事業認可期間内の確実な完成を強く要望してきました。今後とも協議会の役員・委員の皆様とともに、県道丸子中山茅ヶ崎線の整備促進に尽力してまいります。

○毎回の定例会で「一般質問」をしています! !

大和市議会は、3月、6月、9月、12月の年4回定例会を開催しています。毎回の定例会で議員は市政に対して「一般質問」を行うことができます。私は、議席をお預かりして以来、一回も欠かさず「一般質問」を行っています。市議会のホームページから録画した「動画」もご視聴いただけますので、是非ご覧下さい。大和市議会は、「議会改革」の取り組みの一貫として、スマートフォンやタブレットPCからもご視聴いただけるようになっています。ご覧いただきまして、ご不明なこと、ご意見・ご批判がありましたら何でも結構ですのでご指摘下さい。よろしくお願いします。

○「一般質問」より。

★「中学校夜間学級設置に向け、本市がリーダーシップを」
平成29年12月定例会「一般質問」より。

(質問)中学校夜間学級は、夜間中学とも言われている。昨年12月にいわゆる教育機会確保法が成立し、本年2月に全面施行されたが、本市に中学校夜間学級はなく、設置するのは自治体の役割である。県央地域に少なくとも1 校は中学校夜間学級を設置するべきであると強く思っていた。市民が通える中学校夜間学級を設置するために近隣市と協力していこうという考えはあるのか。また、既にそのような動きはあるのか。本市は県央地域最大の都市である。法令の主旨に沿って、中学校夜間学級で学びたいと願う方々が通えるよう、本市に県央地域での中学校夜間学級設置のリーダーシップをとってもらいたいと強く願っており、考えを伺う。

(答弁)さまざまな事情で義務教育を十分に受けられなかった方が中学校夜間学級等で学習したりすることは、社会で自立する基礎を培う上でも大切であり、その機会の確保が重要と認識している。教育委員会では、神奈川県教育委員会が主催する中学校夜間学級等連絡協議会に参加し、情報交換等を行ってきたが、現時点において県内では設置に向けた具体的な動きはなく、また、地域を超え、特定の市が中心となって設置を進めていくといった議論も行われていない状況にある。今後も神奈川県教育委員会や他の自治体の動向及び県が実施する中学校夜間学級に関するアンケート調査の結果等を注視しながら、引き続き調査、研究していく。(「やまと市議会だより」2月1日号に掲載。)

★「総合的な施策やそれぞれの役割で、いじめの撲滅を」 3月定例会「一般質問」より。

(質問)あらゆるいじめは決して許されないことであり、いじめの撲滅は実現しなければならない。自民党・新政クラブの平成30年度予算要望書においてもいじめの撲滅を明記させていだいた。新年度は中学校を対象に匿名で通報、報告、相談ができるスマートフォン用のアプリケーションSTOPitを導入されるということである。いじめからSOSを発信する手段はさまざまな種類があってよいと思う。いじめに対する本市のさまざまな施策とその役割、施策間の連携について、また、本市の総合的ないじめ対策の考え方と、それを具体化するための施策について伺う。

(答弁)いじめは決して許される行為ではないとの考えから、本市では大和市いじめ防止基本方針を定め、子どもたちの健全な成長のために、学校が安心できる居場所となるよういじめの起きにくい体制づくりに努めている。学校では、生徒指導担当教諭などを中心とした組織を設置し、教育相談やアンケート、学校集団アセスメントなどを活用したいじめの未然防止、早期発見、早期対応を心がけている。教育委員会では、青少年相談室に相談窓口を設けるほか、電話やメールでも相談を受けている。新年度からは市内全中学校の生徒を対象に、いじめの被害者だけでなく、発見した生徒も匿名で通報、相談ができるアプリSTOPitを導入し、幅広い情報収集と早期の対応に努めていく。また、地域や保護者への啓発活動として、いじめや不登校を考えるフォーラムを毎年実施するなど、今後も、学校、保護者、地域、教育委員会が連携し、全ての子供たちが安心安全に学校生活を送れるように取り組んでいく。(「やまと市議会だより」5月1日号に掲載。)

★「万全の熱中症対策で、児童生徒の命を守れ」 6月定例会「一般質問」より。

(質問)近年の夏は昔と暑さが違う。その中で体育の授業や部活動、各種の行事を子供たちは行う。教職員が一番気をつけなければならないことは熱中症対策である。熱中症で命を失うことも、後遺症が残る場合もある。熱中症にならないために重要なことは水分補給である。各中学校でどのような指導が行われているのか。また、平成26年度に全ての中学校に製氷機を整備したがどう活用しているのか。

(答弁)熱中症は、重篤な場合は死に至る可能性もあり、予防が極めて重要との考えから、状況に応じた適切な給水や帽子の着用などの予防方法、運動制限や発症時の対応について国の通知も踏まえ、学校に周知、指導している。学校では、給水、休憩時間を設定し、小さな異常が見られた場合はすぐに運動を中止し、状況によっては救急搬送している。また、製氷機は飲み物を冷やす、体温を下げる、けがへの対応など熱中症予防を初め、さまざまな場面で有効に活用している。

(要望)熱中症対策は極めて重要である。重大な事故が発生してからでは遅いので、その日の天候、気温などに配慮し、一定の時間ごとに水分補給の時間をとり、子供たちが水分補給しているかどうかの確認と製氷機の積極的な活用を徹底していただきたい。
(「やまと市議会だより」8月1日号に掲載。)

★「大和駅南口周辺、歩行者の安全対策を」9 月定例会「一般質問」より。

(質問)大和駅南口は、歩行者の斜め横断が後を絶たない。これまでも市行政、警察が斜め横断防止のためのさまざまな対策を行ってきたが、現在のところ、余り効果はないようである。大和駅での朝の活動を行っているとき、通行人の男性の方から、そもそも道路の作り方が悪いとの指摘を受けた。確かに、見ると人の動線とは違うところに横断歩道が設置されているという感じである。もちろん斜め横断は交通安全上大変危険であり、やめてもらわないといけないが、歩行者の動線と違うつくりになっている中、現状のままでその根絶をすることは大変難しいのではないかと感じている。そこで、現状の大和駅南口の斜め横断をなくすため、横断歩道の新設や全体的なレイアウトの変更を含めた抜本的な安全対策を行って欲しいと思うが、考えを伺う。

(答弁)市では、神奈中バス停付近に横断防止柵や交通ルールを守ることを促す啓発看板の設置を行い、大和駅南側道路における歩行者の危険な横断防止に努めている。また、依然として大和駅南口西側の相鉄バス停付近を横断する人が見受けられることから、大和警察が中心となって、新たな横断歩道の設置による安全対策について、市や各公共交通機関と調整を行っているところである。しかしながら、新たな横断歩道の設置については、バス停やタクシー乗り場の位置等さまざまな課題があり、困難な状況になっていることから、大和駅南口周辺の全体的なレイアウトの変更を含めた歩行者の安全対策について検討していきたい。
(「やまと市議会だより」11月1日号に掲載。)